組合特別レポート緊急発表「ETC2.0.関係ないと思っていませんか?」

ETC2.0。関係ないと思っていませんか?

平成27年7月28日、国土幹線道路部会が開催され、現在の道路利用に関する課題や今後の方針・取り組みについて審議されました。今回の未来情報局ではこの部会の内容をふまえながら、これからの高速道路のあり方について考えようと思います。

 

まずひとつ言えることは「高速道路はETCを基本としたネットワークに変わっていく」ということ。利用者から見た道路の課題として「円滑に走行できない」「安全に走行できない」「使いにくい」「地域へのアクセスが不十分」などが挙げられる中、道路の機能を最大限に活用することが求められるからです。

 

この取り組みのキーワードが「円滑」「安全」「使いやすさ」「地域連携」。具体的には次の項目が挙げられます。


●科学的データ、いわゆるビッグデータに基づく分析でピンポイント対策

⇒ 交通量に応じて車線を見直し、高速道路と生活道路の機能分化

 

●適正な料金や災害時対応など、ネットワークを最適化する交通マネジメント

⇒ 混雑状況に応じた変動的な料金、災害・事故時の一時退出

 

●ETCを基本とした料金所

⇒ 優先レーンを現金からETCへ変更、バーのない料金所の導入

 

●生産性の高い物流管理

⇒ 特殊車両の通行許可を簡素化、トラック運転の危険個所を特定し到達時刻を予測


この取り組みの実現に不可欠なのが「ETC2.0」の活用です。未来情報局で何度かお伝えしましたが、ETC2.0は次世代型の道路車両間通信サービスです。2015年8月より「ETC2.0車載器」が販売され、高速道路の変化は一層加速されることになります。その結果、効果を享受する機会が一段と増すことになるのです。

 

つまり、今後はETCを決済の手段としてではなく、交通ネットワークシステムの一部としてとらえなければなりません。2020年のオリンピックへ向けて、それ以降の新しい時代へ向けて私たちは新時代についてもっと深く考える必要があるのです。


(2015.8.20)


すぐに使えるETC2.0講座

■ビッグデータの活用

 

というのも、ETC2.0の運用開始で、大量のデータいわゆるビッグデータを活用することで交通状況に応じた最適な経路情報の提供、ピンポイントな渋滞対策が可能になるのです。

 

ETC2.0が活用されるのは高速道路だけではありません。例えば、住民が日常使う住宅街の生活道路が抜け道として使用され、住民に危険が及ぶケースが多発しています。このような状況に対して道路を狭くしたり路面に凹凸を作ったりするなど全国で効率的な対策を講じることができるのです。


しかし、実際にはまだETC2.0が広く普及しているとは言えません。国内の8000万台の全車両に対し、ETC2.0対応車載器の搭載車は7月末時点で3万台にとどまっているのが現状です。

 

本格的に販売開始となって間もないとはいえ、まだETC利用者への認知度が低いのは否めません。サービス内容や利用者のメリットの具体化を急ぐ必要があると言えるでしょう。


 

■ETC2.0の可能性

 

スマートホンという強力なライバルがいる中で、ETC2.0は大きな可能性を秘めています。適正な料金設定や交通量のマネジメントを大きく変え、渋滞を減少させることができるのです。そして、将来的にはETCによる自動運転機能の導入により、交通の総合的なマネジメントで渋滞を防ぐことも可能になります。私たちの価値観を変えるシステムになると言えるでしょう。


(2015.11.20)