組合特別レポート緊急発表「圏央道が物流の流れを大きく変えるかもしれない。」

圏央道が物流の流れを大きく変えるかもしれない。

10月31日、圏央道の埼玉県部分が開通し、東名高速道路と東北、関越、中央の各自動車道が圏央道経由で初めて結ばれました。埼玉県の上田清司知事は「経済効果や観光、農業などあらゆる部分で新しい時代が開かれる。まさに歴史的な日だ」と圏央道の果たす役割を強調しました。

 

今回のように都心を迂回する環状道路は効果が注目されており、海外でも整備されつつあります。中央環状線が開通した際、都心環状線の交通量は5%減とわずかの変動でしたが渋滞時間は4割も減少したのです。


なぜ高速道路の一区間が完成したことに対して、そこまで期待されるのでしょうか?

 

今回の開通では、東名と東北道間の走行時間が大幅に短縮されたのに加え、都心部の渋滞緩和、さらに物流や観光などでも活性化が期待されています。つまり、インフラ整備で継続的に経済効果を生み出す「ストック効果」が発揮されるのです。

 

「ストック効果」とは道路整備により生じる経済波及効果のこと。道路が整備され供用されることで、人流・物流の効率化、民間投資の誘発や観光交流、人口・雇用などを増加させ、長期にわたり経済を成長させます。

 

しかし、道路が整備されても実際に利用が促進されなければ意味がありません。圏央道は首都高速と比較して通行料が高いため首都高速の利用車両が増加する結果となっていました。従って、国土交通省は来年4月から首都圏の高速道路料金体系を見直す方向で検討に入っています。

 

路線によって違う距離別料金を均一にし、東名高速の1キロあたり料金(36.6円)が基準となります。同じ入口と出口を使った場合には、異なる経路でも同額の通行料とする方針です。

 

この見直しで圏央道や横浜横須賀道路の通行料は下がりますが、首都高速や第三京浜などは段階的に値上げされます。


圏央道の開通のメリットはニュースになっている利便性だけではありません。

実は、ETC2.0対応車載器搭載の車両なら圏央道の走行はETCコーポレートカードの割引対象になるのです。

 

圏央道の開通に伴い通行料が下がるとはいえ、利用の頻度が増えれば経済的な負担は増加します。企業にとっては利便性の向上と同様にコスト削減は重要です。

 

このようにメリットを受けるためには交通システムの整備に伴う変化を見極めなければなりません。つまり、精度の高い情報と的確な分析が必要になるのです。

 

 

2015年9月11日の国土交通省発表の「首都圏の新たな高速道路料金に関する具体方針(案)」に対する当組合の見解です。


(2015.11.20)

圏央道に関する補足情報

圏央道に関しては、2015年12月10日に「境古河ICからつくば中央IC間が2016年度内に開通」とのニュースが入ってきました。

(2015.12.10)